http://www.asahi.com/life/update/1115/009.html
条件付ではあるが、乙類焼酎の新規参入が認められることになった。
酒税法ができて以来、初めての解禁である。
これまでは過当競争を防ぐために新規参入を認めてこなかったが、昨今の焼酎ブームによる消費量の増加によって過当競争のおそれが少なくなったことが要因である。
このこと自体は歓迎すべきことである。
日本酒の醸造元等が焼酎にも参入することが期待される。
ただ、条件付というのが疑問である。特に問題なのは、製造量が年間100キロリットルまでに制限されていることである。全くの新規参入で、100キロリットルしか造れなくてペイするのだろうか。
また、消費量が出荷量を上回っている地域にしか新規参入が認められない。と言うことは、焼酎の名産地では新規参入が認められないことになる。
この条件は、新規参入の意義を少なくしてしまうと思う。
条件なしに自由に造れるようにしてもいいのではないのだろうか。
プレミアム焼酎から大量に流通しているものまでブランドが確立しているものが多く、新規参入は容易いものではなく、完全に自由化しても焼酎メーカーが乱立するおそれはさほどないと思うのである。
手抜きをしているところ、努力をしていないところは新規参入によって影響を受けると思うが、大手や、小さくても努力して個性的なものや本物を造りつづけているところはほとんど影響を受けないと思うのである。
逆に言うと、新規参入はよほど真剣に取り組み、いいものを造る気概がないとうまくいかないと思う。
地ビールの例を見ればそれは明らかだと思う。
とは言え、条件付であっても新規参入が認められたことはかなりの前進と言ってよい。
個性的な焼酎、本格的な焼酎の登場を期待したい。
ちなみに、テレビニュースを見ていたら、このブログでもたびたび紹介している常陸野ネストビールや柚子ワインでおなじみの木内酒造が、ホシイモを使った焼酎作りを検討しているようでする。
新しい味の登場が今から楽しみである。